HackerTubeとは?Hacker News推薦動画を集めたサイトの仕組みと使い方

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HackerTubeとは?Hacker News推薦動画を集めたサイトの仕組みと使い方

HackerTubeは、エンジニアが集まるネット掲示板「Hacker News」で「この動画はいいよ」と薦められた動画だけを並べた、YouTube風のサイトです。作ったのは、元テスラのAI部門トップとして紹介されるアンドレイ・カルパシー氏。AIに作業を任せて短時間で仕上げたと語り、名前を見かける機会が増えました。この記事では、何のサイトなのか、自分に関係があるのかを順に説明します。

ひとことで言うと

HackerTubeは、「次に何を見よう」と迷ったときに、人が実際に薦めた動画だけから選べるようにするための、YouTube風の動画サイトです。

たとえるなら、本屋の「売れ筋コーナー」ではなく、「趣味の合う常連さんが何年も勧め続けた本だけを並べた棚」のようなものです。棚にあるのは、誰かが「これは見る価値がある」と書き込んだ動画です。ただし、その常連さんはHacker Newsの利用者という、かなり偏った集まりです。

これまでと何が変わるのか

  • 選ぶ基準が変わる: 派手な見た目の画像ではなく、「掲示板で薦められた」ことが入り口になります。
  • 登録しなくても使える: 作者の説明では、「あなた向け」のおすすめがアカウントなしで出ます。見た履歴はブラウザ(ネットを見るソフト)の中に残ります。
  • 中身を持ち帰れる: サイトのデータが書き出せます。AIに渡して、自分用の版を作る使い方が想定されています。

(根拠: 作者のブログ)

HackerTubeとは何で、誰が作ったのですか?

作者のブログによると、公開日は2026年10月31日で、アドレスは hackertube.org です。暗号資産メディアのCrypto Briefingは、作者のカルパシー氏を元テスラのAI部門トップと紹介しています。

きっかけは、金曜の夜にYouTubeを開いたことでした。誇張されたサムネイル(動画の表紙画像)や、似たような話題ばかりが並んでいて、うんざりしたそうです。翌朝、AIに「Hacker Newsで薦められた動画をもとに、自分用のYouTube風サイトを作って」と頼みました。

※Hacker Newsとは: アメリカのスタートアップ投資会社Yコンビネータが運営する、ニュース共有サイトです。技術やスタートアップの話題が中心で、利用者がコメントで議論します(GIGAZINEの説明)。

サイトに載っている動画は、2007〜2026年のコメントから集めた6,454本です。150のテーマに分けられています。

ChatGPTなどと何が違うのか

ChatGPTは、質問すると答えが返ってくる「話しかけて使うAI」です。HackerTubeは違います。動画を眺めて選ぶ、ふつうの動画サイトです。

AIが使われたのは、サイトを「作る側」の工程です。サイト上でAIと会話できる機能は、資料には出てきません。

別名ではなく「姉妹サイト」

編集部メモには別名として HackerBooks や Wikihack が挙がっていました。資料を読むと、これらは同じ名前の別表記ではありません。HackerTubeの発想をまねた、別のサイトです(詳しくは後述)。

なぜ話題になっているのですか?

理由は大きく3つあります。

1つ目は、作った動機が多くの人に共感されやすいことです。「おすすめ欄が自分に合わない」という不満から、自分用の動画サイトを作る流れが分かりやすく書かれています。

2つ目は、作り方です。作者によれば、手作業は3つだけでした。YouTubeの動画情報を問い合わせるための「鍵」(APIキー)をGoogleのサイトで作ること、ネット上の借り物のパソコン(VPS)を用意すること、サイトの住所(ドメイン名)を買うことです。それ以外はAIがこなしました。

3つ目は、真似する人が次々に出たことです。Hacker News上には、HackerTube本体のほか、書籍版のHackerBooks、Wikipedia版のWikihackの紹介投稿が並びました。日本でもGIGAZINEが書籍版を取り上げています。

HackerHypeというまとめサイトは、Hacker Newsで共有されたものを集めた各種プロジェクトを一覧にしています。動画・本・ブログ・ゲームなど、同じ発想のサイトが多数載っています。

どんな特徴・仕組みがありますか?

以下は主に作者のブログに基づく内容です。

1. 薦められた動画だけが並ぶ

できること: 掲示板で薦められた動画を、テーマ別に探せます。

作り方: 作者によれば、AIの「Claude Opus 5.5」に、Hacker Newsの全コメントをダウンロードさせました。次に、軽めのモデル「Sonnet」で迷惑コメント(スパム)を取り除き、動画を薦めているコメントを約4万件まで絞っています。

※Claudeとは: アメリカのAnthropic社が作っているAIです。OpusとSonnetはその種類で、Crypto Briefingは、Opusが全体の管理、Sonnetが絞り込み作業を受け持ったと伝えています。

2. 表紙画像は動画の「50%」の場面

できること: 煽るような表紙画像を避けられます。

作り方: 動画の投稿者が付けた表紙画像ではなく、「50%のサムネイル」を使います。動画の半分あたりの場面を表紙にする、という意味に読めます。ただし詳しい作り方は、資料に書かれていません。

3. アカウントなしの「あなたへのおすすめ」

できること: ログインしなくても、自分向けの並びが出ます。

作り方: 見た内容の記録を、サービス側ではなく自分のブラウザの中に置いています。作者は「ローカルのブラウザセッションに状態を保存する」と書いています。

4. キーボード操作とデータの書き出し

できること: キーボードのショートカットで操作できます。サイトのデータを書き出して、AIに渡し、自分用の版を作ることもできます。

Crypto Briefingは、書き出しをzipファイルでのダウンロードと説明しています。どのショートカットキーがあるかは、資料に書かれていません。

5. AIにほぼ任せた作り方

作者はMac用の「Claude Code」というアプリを使い、Opus 5.5を中程度の力加減(Medium)で動かしています。コードを読み書きしたり、端末でコマンドを打ったりはせず、AIと会話するだけだと書いています。

サーバーを借りたあとは、IPアドレス(サーバーの住所)を渡して、公開・安全対策・動作の改善まで頼んだそうです。作者は、全体で今は約2時間かかる作業だと書いています。

エンジニア向けの補足です。Crypto Briefingは、AIが読んだ文字量(トークン)を入力約5億400万、出力約760万と報じ、入力の9割は再利用(キャッシュ)されたとしています。この数字は作者のブログには見当たらず、報道の記述です。

姉妹サイトや派生にはどんなものがありますか?

名前 集めているもの 補足
HackerTube Hacker Newsで薦められたYouTube動画 作者はカルパシー氏
HackerBooks(Hacker Books) Hacker Newsで言及された書籍 1万5000冊超、2人以上が言及
Wikihack HNの投稿やコメントにリンクされたWikipedia記事 資料3の紹介のみで詳細は不明
HackerTube for Apple TV 同じ発想のApple TV向けアプリ 別の開発者のプロジェクト

書籍版のHackerBooks

GIGAZINEによると、2007〜2026年のコメントを分析し、2人以上が言及した1万5000冊以上をまとめたサイトです(hackerbooks.org)。作成者は、HackerTubeに触発されて作ったと語っています。

コメントをAIで「推奨・中立・批判的・本と無関係」に分類し、割合も表示します。本の出版年が誤っている例も紹介されており、AIで作った情報には間違いや抜けがあるようです。

Apple TV版

GitHubのApple TV版は、カルパシー氏の発想を借りた別のプロジェクトです。名前と発想の出どころとして氏が明記されています。動画の再生自体は公式のYouTubeアプリに任せる作りです。

このApple TV版は、独自のデータ収集の仕組みを持ちます。「25万7千本の動画」「公開対象は約4万3千本」といった数字が出てきますが、これはこの別プロジェクトの数字です。本家の6,454本とは別物なので、混同しないでください。

自分に関係ありますか? 向いている人・向いていない人

HackerTubeは、普段使うサービスの裏側に組み込まれる技術ではありません。ブラウザで開いて、自分で見る「サイト」です。非エンジニアの方も、そのまま触れます。

向いていると思われる人:

  • 動画のおすすめ欄に飽きて、別の探し方を試したい人
  • 技術やサイエンスなど、エンジニア寄りの話題に興味がある人
  • 「AIにここまで任せられるのか」という事例を知りたい人

向いていないかもしれない人:

  • ライブ配信や最新の流行を追いたい人。サイトの狙いは、過去から薦められてきた動画の整理です(資料にライブ機能の記載はありません)
  • 日本語の動画を探したい人。言語や字幕の扱いは、資料に書かれていません

Crypto Briefingは、集まる動画はHacker Newsの利用者の好みに寄ると指摘しています。一つのコミュニティの好みの反映だと理解しておくとよいでしょう。

「AIに頼めば誰でも2時間で作れる」と読むのは早計です。作者はAIの第一線で活動する人で、資料からは一般の人が同じ結果を出せるかは分かりません。

どう使い始めますか?

ブラウザで hackertube.org を開くだけです。資料では、アカウント登録はいらないとされています。

ここからは実際に触ってみたい人向けです。読み飛ばしても全体像は分かります。

Apple TV版を自分で入れる場合

Apple TV版のREADMEによると、App Storeで配布されているアプリではなく、自分でビルド(組み立て)して入れる形です。前提は次のとおりです。

  • Xcode 16以降を入れたMac
  • tvOS 17以降のApple TV(4KまたはHD)
  • Apple TVに入れた公式YouTubeアプリ(無料)
  • Apple ID(無料のものでも可)

Xcodeでプロジェクトを開き、署名の設定をして実行する方法が「いちばん簡単」とされています。コマンドで行う場合は、READMEに次の手順があります。

brew install xcodegen
xcrun devicectl list devices
./build-and-install.sh

引数や、チームIDの確認方法などはREADMEを見てください。無料のApple IDで署名したアプリは、7日で動かなくなるため、入れ直しが必要です。有料の開発者アカウントなら1年とされています。

注意点・現時点で分かっていないことは?

資料同士で食い違う点

  • 掲載の条件: 作者のブログは、動画が「数人に薦められた」ものと書いています。Crypto Briefingは、複数のユーザーから、しかも異なる月にまたがって薦められた動画が条件だと伝えています。厳密な基準は、作者の資料からは確認できません。
  • 中国のサイト(搜狐)の記事: アドレスを hacker.tube、表紙を47%の場面、対象コメントを4300万件、3人以上の推薦などと書いています。作者のブログとは食い違い、他の資料にも裏付けがないため、本稿では採用していません。
  • Apple TV版の数字: 前述のとおり別プロジェクトの数字で、本家のものではありません。

分からないこと

  • 料金や広告: 資料には記載がありません。
  • ソースコードの公開やライセンス: データの書き出しはありますが、サイト自体のコードが公開されているかは、資料から確認できません。
  • 更新の頻度や今後の運営: 本家については書かれていません。
  • 動画の権利や再生の仕組み: 資料には詳しい説明がありません。
  • 内容の正確さ: 関連するHackerBooksでは、AIの作業による誤りがGIGAZINEで指摘されています。HackerTubeについて同様の検証は、資料の範囲では確認できません。

まとめ

  • HackerTubeは、Hacker Newsで薦められた動画だけを集めた、YouTube風の動画サイトです。
  • 6,454本の動画を150のテーマに整理し、2007〜2026年のコメントから集めています。
  • 登録なしで「あなた向け」のおすすめが出て、見た履歴はブラウザの中に残ります。
  • 作者は、AIにほぼ任せて作ったと説明しています。人の手作業は、鍵の取得・サーバーの用意・住所(ドメイン)の購入の3つでした。
  • 書籍版のHackerBooksなどの姉妹サイトもありますが、料金や運営の見通しは、資料からは分かりません。

よくある質問

プログラミングができなくても使えますか?

パソコンなどのブラウザでサイトを開いて動画を探すだけなので、プログラミングは要りません。作者の説明では、おすすめ機能もアカウントなしで動きます。ただし別の開発者が作ったApple TV版は、自分でアプリを組み立てる手順が必要です。

無料で試せますか?

資料には料金の案内がなく、無料かどうかは確認できません。作者の説明では、アカウントなしでおすすめが使えるとされています。Apple TV版の再生に使う公式YouTubeアプリは、App Storeで無料と案内されています。

HackerTubeとYouTubeは何が違うのですか?

作者は、YouTubeのおすすめに不満を持ってこのサイトを作ったと書いています。HackerTubeはHacker Newsのコメントで薦められた動画だけを集め、6,454本・150テーマに整理しています。画面はYouTube風ですが、対象は大きく絞られています。

HackerBooksやWikihackはHackerTubeの別名ですか?

別名ではなく、同じ発想で作られた別のサイトです。HackerBooksはHacker Newsで2人以上が言及した1万5000冊超の書籍を集めています。Wikihackは資料3によれば、HNでリンクされたWikipedia記事を集めたものです。

自分でも同じようなサイトを作れますか?

作者のブログによれば、サイトのデータの書き出しが用意され、AIエージェントに渡して自分用の版を作れるとされています。ただし作者は、APIキーの取得・サーバーの用意・ドメイン購入だけは自分で行ったと書いています。

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