2026年6月12日、Anthropic社が提供する開発者向けAIツール「Claude Code」の最新バージョン2.1.175がリリースされました。今回のアップデートでは、企業利用におけるセキュリティとガバナンスを強化する「enforceAvailableModels」設定が追加されました。AIモデルの利用範囲を厳格に制御したいエンジニアや組織にとって、非常に重要なアップデートです。
主要な変更点:enforceAvailableModelsの導入

今回の目玉機能である「enforceAvailableModels」は、管理者が設定した許可モデルリスト(allowlist)を、デフォルトモデルの選択にも強制的に適用する仕組みです。
初心者向け解説
これまで、設定で「使えるモデル」を決めていても、デフォルトの動作で制限外のモデルが選ばれてしまうケースがありました。今回のアップデートにより、管理者が決めたルールがより強力に適用され、誤って高コストなモデルや未承認のモデルを使ってしまうリスクを防げるようになりました。
技術的詳細
- モデル制限の強制:
availableModels(利用可能モデルリスト)に指定されていないモデルがデフォルトとして解決される場合、リストの先頭にある許可されたモデルへ自動的にフォールバック(代替処理)されます。 - 設定の優先順位: 管理者が設定したマネージド設定(Managed Setting)が優先され、ユーザーやプロジェクトレベルでの設定変更によって、この制限リストを拡大することはできなくなりました。
比較表
| 項目 | 2.1.174以前 | 2.1.175以降 |
|---|---|---|
| モデル制限 | ユーザー設定で回避可能 | マネージド設定で強制適用 |
| デフォルトモデル | 設定外でも選択可能 | 許可リスト外なら自動フォールバック |
| ガバナンス | 柔軟だが緩い | 厳格かつ強固 |
処理フロー図
graph TD
A["ユーザー要求"] --> B{"モデル選択"}
B --> C{"許可リスト内"}
C -- Yes --> D["モデル実行"]
C -- No --> E["許可リスト先頭へフォールバック"]
E --> D
活用例とメリット
この機能の最大のメリットは「コスト管理」と「セキュリティ」の向上です。
- コストの最適化: チーム全体で安価なモデルのみを使用するように制限をかけ、意図しない高額なモデル利用を防止できます。
- コンプライアンスの遵守: 組織で承認された特定のモデルバージョンのみを使用させることで、開発環境の統一とセキュリティ基準の維持が可能になります。
影響と展望
今回のアップデートは、Claude Codeが「個人の開発ツール」から「組織的な開発プラットフォーム」へと進化していることを示しています。今後は、さらに詳細な権限管理や、プロジェクトごとの細かいポリシー設定が期待されます。エンジニアは、自身の開発環境が組織のポリシーに準拠しているかを意識しつつ、効率的なAIコーディングを進めることが求められます。
まとめ
- 2026年6月12日に最新版2.1.175がリリースされました。
- 「enforceAvailableModels」により、モデル利用制限がより厳格になりました。
- 許可リスト外のモデルは自動的にフォールバックされ、意図しないモデル利用を防ぎます。
- 組織レベルでのガバナンスが強化され、企業導入がより安全になりました。
詳細な情報は公式GitHubリポジトリをご確認ください。

