【n8n】AIワークフロービルダー登場!自動化の新時代【2025年最新】

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n8nは2025年10月6日、画期的なアップデートを発表しました。今回のリリースでは、自然言語で自動化ワークフローを構築できる「AI Workflow Builder」がベータ版として登場し、自動化のあり方を根本から変える可能性を秘めています。さらに、GitリポジトリへのHTTPS接続がサポートされ、より柔軟な環境でのバージョン管理が可能になりました。本記事では、これらの主要な変更点を初心者からエンジニアまで、あらゆる読者にわかりやすく解説します。

主要な変更点:AIが自動化構築を加速

【n8n】AIワークフロービルダー登場!自動化の新時代【2025年最新】 - 3D render of AI and GPU processors
Photo by Igor Omilaev on Unsplash

1. AI Workflow Builder (Beta) の登場

概要・初心者向け説明

「AI Workflow Builder」は、あなたが「やりたいこと」を言葉で伝えるだけで、n8nが自動でその内容に沿った自動化ワークフローの骨組みを作成してくれる画期的な機能です。まるでAIアシスタントに話しかけるように、アイデアをすぐに形にできます。プログラミングの知識がなくても、直感的に自動化の第一歩を踏み出せるため、自動化の敷居が大きく下がります。

技術的詳細

AI Workflow Builderは、自然言語プロンプトを解析し、n8nのノード(個々の処理単位)の追加、設定、そしてロジックの接続までを自動で行い、ドラフトワークフローを生成します。この機能は、特にゼロからワークフローを構築する際や、新しいノードの機能を探求する際に威力を発揮します。さらに、マルチターン対話(※1)によって、AIとの複数回のやり取りを通じて、要件を段階的に具体化し、ワークフローを反復的に改善していくことが可能です。生成されたワークフローはn8nエディタで直接編集できるため、技術的なコントロールを失うことなく、細部の調整や拡張が行えます。

※1 マルチターン対話とは: AIとの複数回のやり取りを通じて、ユーザーの意図をより深く理解し、段階的に具体的な結果を導き出す対話形式のこと。

具体的な活用例・メリット

  • 開発速度の向上: 新しいAPI連携のテストフローや、複雑なデータ変換ロジックの初期ドラフトを数秒で生成できます。これにより、アイデアから実装までの時間を大幅に短縮し、開発サイクルを加速させます。
  • 学習コストの低減: n8nの豊富なノード群の中から最適なものを見つけ出す手間が省け、新しい機能や連携サービスを試す際のハードルが下がります。
  • プロトタイピングの効率化: 例えば、「新しいメールが届いたら、その内容をSlackに通知し、添付ファイルをGoogle Driveに保存するワークフロー」といった複雑な指示も、自然言語で伝えるだけで基本的なフローが生成されます。
graph TD
    A[ユーザーの指示] --> B[AI解析]
    B --> C[ノード生成]
    C --> D[ロジック接続]
    D --> E[ワークフロー完成]

利用条件とクレジット制限

この機能は、まずn8n Cloudユーザーの14日間トライアル、Starter、Proプランで利用可能になります。EnterpriseプランのCloudユーザー向けには今後のアップデートで提供され、セルフホストユーザーへの提供方法も現在検討中です。スムーズな体験のため、バージョン1.115.0へのロールアウトは1週間かけて順次行われます。

AI Workflow Builderの利用には月間クレジット制限が設けられています。各プロンプト/インタラクションで1クレジットを消費します。

プラン名 月間クレジット上限
Trial 20クレジット
Starter 50クレジット
Pro 150クレジット

現時点では追加クレジットの購入方法は提供されていませんが、今後検討される予定です。

2. GitリポジトリへのHTTPS接続対応

概要・初心者向け説明

これまでn8nのワークフローをGit(※2)でバージョン管理する「Source Control(※3)」機能は、主にSSH(※4)接続に限定されていました。今回のアップデートにより、HTTPS(※5)での接続も可能になったことで、企業や学校のネットワークなど、SSH接続が制限されている環境でもn8nのワークフローを安全かつ簡単にバージョン管理できるようになります。これにより、より多くのユーザーがn8nの強力なバージョン管理機能を活用できるようになりました。

※2 Gitとは: プログラムのソースコードなどの変更履歴を記録・追跡するための分散型バージョン管理システム。共同開発や変更履歴の管理に不可欠。
※3 Source Controlとは: n8nのワークフローをGitリポジトリと連携させ、バージョン管理やチームでの共同開発を可能にする機能。
※4 SSH (Secure Shell) とは: ネットワーク経由で別のコンピューターに安全に接続するためのプロトコル。公開鍵認証を用いることが多い。
※5 HTTPS (Hypertext Transfer Protocol Secure) とは: HTTPにSSL/TLSプロトコルを組み合わせ、通信を暗号化するプロトコル。WebブラウザとWebサーバー間の安全な通信に広く利用される。

技術的詳細

n8nのSource Control機能は、ワークフローの変更履歴をGitリポジトリにコミットし、異なるバージョン間の差分を追跡したり、ロールバックしたりする機能を提供します。今回のアップデートでHTTPSプロトコルがサポートされたことにより、ファイアウォールやプロキシサーバーによってSSHポート(通常22番)がブロックされている環境でも、標準的なWebポート(443番)を使用するHTTPS経由でGitリポジトリに接続できるようになりました。これにより、エンタープライズ環境での導入障壁が低減し、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)パイプラインへの組み込みがより柔軟になります。

具体的な活用例・メリット

  • 柔軟な環境での利用: 企業内でSSH接続が制限されている場合でも、HTTPS経由でGitHub, GitLab, BitbucketなどのクラウドベースのGitサービスに接続し、n8nワークフローのバージョン管理を行えます。
  • セキュリティポリシーへの適合: 多くの企業でHTTPSは標準的なセキュア通信プロトコルとして許可されており、既存のセキュリティポリシーに適合しやすくなります。
  • CI/CD連携の強化: ワークフローの変更を自動的にテスト・デプロイするCI/CDパイプラインを構築する際、HTTPS接続はより幅広いツールや環境との連携を容易にします。

影響と展望

n8nの今回のリリースは、ノーコード/ローコード自動化の領域に大きな一石を投じるものです。AI Workflow Builderは、自動化の専門家だけでなく、ビジネスユーザーや初心者にも高度な自動化構築の扉を開きます。これにより、企業全体の生産性向上、イノベーションの加速が期待されます。GitのHTTPS接続対応は、特にエンタープライズ環境におけるn8nの採用をさらに後押しし、より堅牢でセキュアな開発・運用体制の構築に貢献するでしょう。

今後、AI機能のさらなる拡張や、セルフホスト版へのAI Workflow Builderの展開が実現すれば、n8nは自動化プラットフォームとしての地位を一層強固なものにするでしょう。AIと自動化の融合がもたらす新たな可能性に、引き続き注目が集まります。

まとめ

今回のn8nのアップデートにおける主要なポイントは以下の通りです。

  • AI Workflow Builder (Beta) の登場: 自然言語で自動化ワークフローを生成し、アイデアから実装までの時間を劇的に短縮。
  • 開発効率の大幅向上: AIによる自動化構築支援で、初心者からエンジニアまで、あらゆるユーザーの生産性を向上。
  • GitリポジトリへのHTTPS接続対応: SSHが制限された環境でもワークフローのバージョン管理が可能になり、柔軟性とセキュリティが向上。
  • 利用プランに応じたクレジット制限: AI Workflow BuilderはCloudユーザー向けに先行提供され、プランごとに月間クレジット上限が設定。
  • 自動化の未来を切り拓く: AIと自動化の融合により、n8nはノーコード/ローコード市場での競争力をさらに強化。
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